舌の根も乾かぬうちに、あっさりと手に入れてしまいました!
2016年の1958 Les Paul Standard Historic
前々からいつかはと思っていた58年モデルで、小生の中である意味完成している2014年のスペック。
カラーは58年の特徴でもあるWashed Cherryで、昨今のVOSとは違うグロスフィニッシュ仕上げ。
仕様は正に小生が欲していたもので、どれもこれも満点回答。
THはスペック的にやりすぎな感じがどうして受け入れられず、実際に音もSHに比べてムッチリし過ぎているのでどうも・・・
一番最初に気に入ったのはボディーの杢。
58年はまだ完全なブック・マッチ方式を採っておらず、左右の木目がアンバランスなのが特徴なんですが、このLes Paulは更に58年によく見られる板目で木取りされており、特に6弦側には特徴的な杢が見て取れます。
木目も控えめなんですが、角度を変えるとフィギュアドがぐわっと浮き出くるのも良いですよね。
カラーのWashed Cherryも近頃レモン系が蔓延っている中で一際目に付きますし、60年ほど赤みが強くなく程よい赤みがとても上品です。
ピックアップはE-Buckerが搭載されています。
CustomBuckerよりも10%巻き数を減らし、タイトな低音と物凄く伸びやかな高音が特徴的。
CustomBuckerはかなりよく出来たピックアップだと思いますが、あまりにも優等生過ぎた印象で、自宅弾きでは気持ちよくてもバンドに入ると物足りないものでした。
そこから派生したE-BuckerやLiveBuckerは優等生過ぎたサウンドに少し個性を足してあげた事もあり、更に使い勝手のよいピックアップに仕上がってます。
特にE-Buckerは低出力でクリーン、クランチの粒立ちが良くとにかくキレイで気持ちいいですね。歪ませてもCustomBuckerと同様にちゃんと芯が残るのでグシャッとなりません。
また58年は59年に比べパワーが強いというのがずっと持っていた印象でしたが、このLes Paulは59年のBlackBurstよりも繊細でした。
これもE-Buckerの為せるものなのかしら?
指板のローズウッドは昨今の事情から茶色みの強いのはしょうがないんですが、それでもハイポジション辺りはハカランダの様な模様が見られて、結構お気に入りのポイントです。
一日ほど弾き込んだ印象ですが、以前所持していたBlackBurstよりもタイトでカリッとしたサウンドで、ちょっと明るすぎるかな?
ただ低音の存在感はあるので、このまま弾き込んでいけばもうちょっとピークが下の方に移るかなと思いましたが、ザックリと好みに近づけるためにコンデンサーを早めに交換しました。
今回は手持ちの中からこのLes Paulの特徴を活かすにはどれが良いかじっくり吟味し、フロントにROSSO、リアにBumblebeeの0.033μFをチョイスしました。
元のレプリカとは違いうまく角が取れ、フロントも元からある低音を持ち上げることが出来ました。
Bumblebeeはもう15年以上愛用しているので、サウンドは最早安心感が半端ないです。
ROSSOもヴィンテージ物が故に存在する容量抜けを心配することなく、程よい枯れ、艶を引き出してくれます。
ちなみに同社のNEROはパワーが、BIANCOは高音がそれぞれこのLes Paulの持ち味には合わないので、今回は落選。
それに伴いピックアップ、ポールピース、ストップテイルピース、弦高それぞれの高さ調整を行い、仕上げにオクターブ調整を施し、BlackBurstの時に購入した現行SHのネジに対応したシャーラーロックピンに対応したエンドピンに付け替えてます。