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単眼的ギタリスト

網膜剥離で右目がほとんど見えなく、且つ何事にも単眼的思考に陥ってしまいやすい管理人のブログ

Victory MVII

存在を知って早15年。
その時からいつかは手に入れたいと願い続けてきましたが、ようやく入手すること出来ました!


1981年製のGibson Victory MVIIです!

シリアルナンバーは83451540となっており、81年345日(12月11日)540本目。
81年10~11月の間はナッシュビルでも製産されていたようですが、これはカラマズー製産で間違いなさそうです。





ちょっとここで、あまり知られていないVictoryについて書いておこうと思います。


70年後半~80年前半にかけて色んなタイプのギターを製産してきたGibsonですが、このVictoryシリーズはGibsonらしからぬボディー&Firebirdを彷彿とさせるヘッドの形状で異端的存在です。
それもその筈、MVIIはテレキャスター、真ん中にスタックタイプのハムが載っているMVXはストラトキャスターの対抗として市場化されました。


日本では間違われやすいんですが、決して80年代のメタル台頭を意識して作られた訳ではなく、取り分けMVIIはカントリーミュージシャンに向けて開発されたギターです。
実際搭載されているピックアップはリアにMagna II、フロントにVelvet Brickで、DC値はおよそ7.8kΩと高出力では無いです。
※Velvet Brickは勘違いされてますが、同時期に製産されていた"the SG" のStandardとDeluxeに搭載されていおり、Sonex Deluxeシリーズには全く搭載されていません。


またMagna IIはMVII専用に設計されており、MVXにはMagna Plus、Super Stack、Magna Plus Bと全く違うものが搭載されてるのも特徴です。
Magna IIとVelvet Brickの裏面にはそれぞれ揃いのパテント番号“2,737,842”がふられています。



ヘッド、ボディーともイースタン・ハードロックメイプルで作らており、重量は4.33キロと重め。
指板にはインディアン・ローズウッドが使用。
またヘッド角は14°で、ネックはセットネックで接合さています。
ブリッジは新しくデザインされたトップが調整可能なチューン・O・マチックが採用されていますが、小生が手に入れた物は標準的なチューン・O・マチックに交換されていました。


ネック形状は薄めのCタイプでFender系を意識して作らているのがよく分かります。
ハイポジションはセットネックの接合が広く、レスポール並に弾きづらいかったです。


音はハイよりですが中音域もしっかりしており、GibsonもFenderを意識しつつRDシリーズの直系として製産していたようで、出音もGibsonらしさが存分に体感できたし、自宅で弾いた感想としてはVに近いかな?とも思えました。




ただちょっと残念なことが・・・
今回手に入れたVictoryはナットにフレット、そしてチューン・O・マチックが変更されているものの、後はオリジナルを維持しているとのことでしたが、内部キャビティを覗いてみると、明らかにハンダのやり直しや、意味不明な点がちょこちょこと見つかっていることですね。

まあノイズも他に比べて乗りやすかったりするので、早い段階で知り合いの工房にお願いする予定でも有ります。
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